Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術後の会陰ヘルニアの1例
A case of perineal hernia after laparoscopic abdominoperineal resection
竹下 雅樹
1
,
薮下 和久
1
,
堀川 直樹
1
,
小林 隆司
1
,
寺川 裕史
1
,
竹中 哲
1
Masaki TAKESHITA
1
1高岡市民病院外科
キーワード:
会陰ヘルニア
,
腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術
Keyword:
会陰ヘルニア
,
腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術
pp.237-240
発行日 2015年2月20日
Published Date 2015/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210654
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要旨
症例は77歳,男性.下部直腸癌にて腹腔鏡下腹会陰式直腸切断術を施行した.術後会陰部創感染を認めたが改善し,退院した.術後7か月ごろから会陰部膨隆による疼痛を認めるようになり,腹部CTにて会陰部皮下に小腸が脱出しており,続発性会陰ヘルニアと診断した.術後10か月に手術を施行した.腹腔鏡下に修復を試みるが,脱出腸管が囊内で強固に癒着している部分を認め,操作困難であったため,会陰アプローチに切り替えメッシュによる修復とした.術後漿液腫を認めたがドレナージにて改善し,退院した.術後6か月再発を認めていない.続発性会陰ヘルニアは稀な病態であるが,腹腔鏡下手術による癒着の少なさが増加の原因となっている可能性がある.小腸間膜過長症例では会陰操作に注意し,腹膜修復を考慮すべきである.
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