Japanese
English
特集 外科医のためのMRIの臨床
心疾患のMRI
Cardiovascular MRI
西村 恒彦
1
Tsunehiko NISHIMURA
1
1国立循環器病センター放射線診療部
pp.1593-1602
発行日 1988年10月20日
Published Date 1988/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210190
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
心臓領域におけるMRIは,造影剤や核種の使用なく心内腔と心筋壁が明瞭に区別して描出され,しかも断層の自在性から死腔なく心形態の観察が行える.先天性心疾患や心臓腫瘍の検出は心エコー図と同様に行え,しかも病巣の部位,拡がりが立体的に把握できるため,心臓外科医に有用な診断情報を提供する.虚血性心疾患では,梗塞の同定が行えるとともに,造影剤なしにバイパスグラフトの開存の有無を検索できる.さらに,高速イメージングにより弁逆流,心機能評価も可能になってきた.今後,心臓移植における拒絶反応の同定に本法が活用される可能性もある.本論文で呈示した多数の症例をみながら,その有用性について理解してほしい.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.