特集 —そこが知りたい—消化器外科手術のテクニックとコツ96
肝臓
肝動脈内注入化学療法—血管,カテーテル,ポンプの選択
三浦 健
1
,
灰田 公彦
1
Tsuyoshi MIURA
1
,
Kimihiko HAIDA
1
1半蔵門病院外科
pp.857-859
発行日 1988年5月30日
Published Date 1988/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210053
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肝癌に対して動注化学療法を行う場合,カテーテルを挿入する動脈,使用するカテーテル,ポンプをいろいろ選択することができるが,胃十二指腸動脈を遮断して肝動脈ヘカテーテルを挿入する方法が最も確実であり(図1),節つきシリコンカテーテルのついた生体内埋込み式のDrug Delivery System(Infuse-A—Port, Port-A—Cath, Infusaid)を使用する方法が最も安全で便利である(図2).
胃十二指腸動脈へ接近するには,上十二指腸動脈の分枝を1本ずつ切離して十二指腸第一部を脱転させることがポイントとなる.節つきシリコンカテーテルは固定が確実にできるが,カテーテルの先端を短く切断し,先端が肝動脈にのぞかないようにした方がよい.
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