Japanese
English
特集 集中治療を要する術後合併症
急性心不全
Acute cardiac failure in the postoperative period; Diagnosis and treatment
渡辺 直
1
,
遠藤 真弘
1
Sunao WATANABE
1
,
Masahiro ENDO
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所循環器外科
pp.149-162
発行日 1988年2月20日
Published Date 1988/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209921
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術後に心不全症状の出現をみた場合,血圧,尿量チェック,胸部X線像に加え,Swan-Ganzカテーテルを挿入して血行動態のモニタリングを行う.左心不全の状態を把握するてだてとしてForrester分類は重宝である.心係数(CI)>2.2l/min・m2,肺動脈楔入圧(PCWP)>18mmHg(subset Ⅱ)ではうっ血を除去する治療(利尿剤,血管拡張剤)を主体として行う.Cl<2.2,PCWP>18(subset Ⅳ)はうっ血+低心拍出量の状態であり,利尿剤,血管拡張剤に加えカテコールアミンによる心収縮性増強治療を要する.無効例に対しては大動脈内バルーンパンピングを施行する.心不全に伴う不整脈の監視および治療,肺うっ血に伴う呼吸器症状に対する呼吸管理も重要である.
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