Japanese
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特集 外科的感染症と抗生物質の選択
胸部外科手術における重症肺合併症の検討
The study of critical pulmonary complication in thoracic surgery
半田 政志
1
,
藤村 重文
1
,
仲田 祐
1
Masashi HANDA
1
,
Shigefumi FUJIMURA
1
,
Tasuku NAKADA
1
1東北大学抗酸菌病研究所外科
pp.1937-1945
発行日 1987年12月20日
Published Date 1987/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209883
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東北大学抗酸菌病研究所外科において,1981年1月から1986年12月までに行われた手術1,262例の中から,重篤な肺合併症を生じた17例を対象として,その背景因子,治療,予防対策について考察した,術前肺機能検査成績では,明らかな閉塞性障害が認められ,MVV,▽50,▽25の値が術後肺合併症の予知因子となることが再確認された.喀痰細菌検査では術前と術直後の起菌炎が一致しない症例が多く,術前頻回の検査はもちろんのこと,摘出標本からの培養も考慮にいれた術中からのきめ細かな検索の必要性が痛感された,抗生剤の選択は,起炎菌の同定を基本とし,術直後から抗菌スペクトルの広い抗生剤を2剤以上併用することが望ましいと考えられた.
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