特集 [施設別]悪性腫瘍治療方針のプロトコール
胃癌治療のプロトコール—東京女子医科大学第二病院外科
榊原 宣
1
,
矢川 裕一
1
Noburu SAKAKIBARA
1
,
Yuichi YAGAWA
1
1東京女子医大第二病院外科
pp.781-787
発行日 1987年5月30日
Published Date 1987/5/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209711
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はじめに
近年,癌の集学的治療ということがいわれ,胃癌においても手術療法に各種の補助療法が試みられている.その一つとして免疫療法が注目されている.
免疫療法は腫瘍免疫学の進歩に伴い脚光をあびてきた1,2).腫瘍免疫は主に細胞性免疫に関連し,担癌生体ではこの細胞性免疫能が低下していることがわかつた3).われわれもツベルクリン(以下PPDと略)およびPhy-tohemagglutinin(PHA)皮膚反応,末梢血リンパ球のT細胞比,T細胞数,PHA幼若化反応を用い,胃癌患者の細胞性免疫能が低下していること,さらに癌が進行するにしたがいその程度は高度になることを示した4).
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