特集 外科患者・薬物療法マニュアル
Ⅱ.救急患者の薬物療法
呼吸困難
高橋 宏
1
,
島崎 修次
1
1筑波大学救急部
pp.746-748
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209364
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呼吸困難は「息をするのが苦しい」という患者の自覚症状で,表1に示したようにさまざまな原因で起こる.したがつて,まず原因を鑑別し,それに応じた治療を行わなければならない.そのためには種々の検査が必要であるが,特に重要な胸部X線のチェックポイントの例を表2に示した.呼吸困難に呼吸不全(動脈血液ガス分析でPaO2<60 mmHg,PaCO2>50 mmHg,pH<7.20(FiO2=0.21)となり,生体が正常な機能を営めない状態)を合併しているか否かの判断は重要であるが,その鑑別診断その他の詳細については成書を参照されたい.
ここでは一般的呼吸管理と,われわれが救急の場で遭遇することの多い慢性閉塞性肺疾患(COLD);肺水腫,過換気症候群,仮性クループの治療例をあげる.
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