Japanese
English
臨床研究
教室における甲状腺微小癌
Microcarcinoma of the thyroid gland
笹本 誠
1
,
副島 清治
1
,
福島 松郎
1
,
加固 紀夫
1
,
首藤 邦昭
1
,
高嶋 一敏
1
,
木村 芳雄
1
Makoto SASAMOTO
1
1弘前大学医学部第1外科
pp.815-821
発行日 1985年6月20日
Published Date 1985/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407209044
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はじめに
甲状腺癌の多くは分化癌であり,その発育は緩慢で,手術成績もきわめて良好である.しかし,分化癌といえども進行した場合には,周囲組織への浸潤,転移またはanaplastic changeなどを来たし治療に難渋することもある.したがつて甲状腺癌の場合も,他臓器と同様に小さい癌をみつけ早期に治療することが肝要と考える.
小さな癌を微小癌と呼び,腫瘍の最大径10mm以下と定義する研究者が多く,これを不顕性癌occult can—cerと潜在(伏)癌latent cancerに分けている.われわれは,最近10年間に12例の微小癌を経験したので,同期間の顕性癌(最大径11mm以上)と対比し,臨床病理学的にその特殊性について検討した.
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