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特集 最近の経腸栄養法と外科
経腸栄養法の実際—小児外科
Efficacy of enteral nutrition in pediatric surgery
水田 祥代
1
,
池田 恵一
2
Sachiyo SUITA
1
,
Keiichi IKEDA
2
1福岡市立こども病院外科
2九州大学医学部小児外科
pp.81-88
発行日 1985年1月20日
Published Date 1985/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208913
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消化器疾患を有する小児外科患児63例にエレンタール,ED-P,T−330,クリニミールを用いて計76回の経腸栄養を施行した.施行期間は14日以内のものが多かつたが,3年以上投与中のクローン病の患児を含めて11例は30日以上の長期施行例であつた.
経腸栄養の適応は,①経静脈栄養からの離脱,②大腸手術前後の処置,③short bowel syndromeおよび④慢性腸疾患の栄養管理,⑤手術創の安静(肛門部の手術),⑥腸瘻の自然閉鎖をはかるためなどであつたが,いずれも良好な成績をえている.
経腸栄養は副作用も少なく,経静脈栄養にくらべてより生理的な栄養法として注目されているが,栄養の維持のみならず成長発育を要する小児の場合,その代謝の特異性を考慮した小児,とくに新生児,乳児専用の経腸栄養剤の開発が必要である.
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