Japanese
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文献抄録
定性的および定量的フローレッセン螢光法による腸管viabilityの判定
Qualitative and quantitative fluorescein fluorescence in determining intestinal viability
福田 健文
1
,
安藤 暢敏
1
1慶応大学医学部外科
pp.1575
発行日 1984年11月20日
Published Date 1984/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208861
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腸管の虚血障害後において,術中腸管viabilityの判定は長い間外科医の難問であつた.strangulation解除後やacute mesenteric ischemia後にしばしばviabilityのあやしい部分が残る.viabilityのある腸管を切除しすぎるとshort bowel syndromeを起こす可能性があるし,non-viableな腸管を残すことは,さらに致命的である.術中の肉眼による勘のみにたよつた判定法では信頼性に欠けるので,様々な判定法が推賞されてきたが,一般的に受け入れられたものはない.最近興味をもたれているのはドップラー法と肉眼的(定性的)フローレッセン法である.残念ながら,これらの正確度は実験モデルにより異なる.最近Silvermanらは虚血組織の血流判定に定量的フローレッセン法を利用した報告をしている.今回の実験では犬の虚血性腸管を用いて,肉眼的判定法,定性的また定量的フローレッセン法の信頼性を比較した.われわれのモデルは臨床的にはacute mesenteric arterial occulsion with early revascura—rizationを想定した.これはSMAの急性閉塞の症例が増加しているためである.
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