Report from Overseas
経胸腔・腹膜腔切開排膿術による細菌性肝膿瘍の治療経験
李 成日
1
,
姜 惟龍
1
,
許 光根
1
,
李 乃新
1
,
崔 東煥
1
1中国延辺医学院附属病院第1外科
pp.1576-1578
発行日 1984年11月20日
Published Date 1984/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208862
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はじめに
近年,感染性疾患の予防・治療対策の改善によつて,延辺地区の細菌性肝膿瘍発病率は過去より著しく減少した.超音波検査とアイソトープによる肝シンチグラムは肝の局所性の病変の診断に有力な手段となつている.CT検査も肝膿瘍部位,膿瘍の大きさ,膿瘍数の診断ならびに経皮挿管部位の選択の目的に応用されている2-4).細菌性肝膿瘍を治療する際,もし手術適応があれば,私達はほとんど経胸腔・腹膜腔の経路による切開ドレナージを施行したが,体腔内の汚染は見られず,良い治療成績を得た.
1966年より1982年末まで,当科において経胸腔・腹膜腔切開ドレナージにより治療した細菌性肝膿瘍は55例である.本稿ではその臨床データによる治療経験を述べるとともにいくつかの問題点について検討してみたい.
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