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特集 臓器全摘後の病態と管理
胃全摘後の病態と管理—貧血,骨障害を中心に
Long-term postoperative management following total gastrectomy with special reference to anemia and bone disorder
古賀 成昌
1
,
西村 興亜
1
Shigemasa KOGA
1
,
Okitsugu NISHIMURA
1
1鳥取大学医学部第1外科
pp.1125-1132
発行日 1983年8月20日
Published Date 1983/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208399
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はじめに
近年,手術手技ならびに術前後管理の向上進歩により,手術の安全性は一段と高まつてきた.これに伴い,癌の根治性向上の面から,胃癌に対する胃全摘の適応は拡大され,胃全摘術は以前にも増して積極的に行われている.一方,胃癌の遠隔成績も向上しており,胃全摘後長期生存例も漸次増加しているものと考えられる.したがつて,これら胃全摘後患者における術後管理,とくに長期遠隔時にみられる障害を十分理解したうえでの適切な対策が今日一層重要となつているといえよう.
本稿では,胃全摘後病態の大要を示すとともに,術後遠隔時障害のうち,とくに貧血と骨障害をとりあげ,教室における最近の検討成績から,その実態と対策について述べてみたい.
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