Japanese
English
特集 胃切除後にくるもの—その対策と治療
胃切除後の貧血
Postgastrectomy anemia
長尾 房大
1
,
山口 吉康
1
,
青木 照明
1
Fusahiro NAGAO
1
1東京慈恵会医科大学第2外科
pp.555-561
発行日 1975年5月20日
Published Date 1975/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206239
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はじめに
胃切除後の貧血は,胃切除後の栄養障害,鉄吸収障害,Castle胃内因子の欠如あるいは不足によるVitamin B12(以下,V.B12と略す)の吸収障害,減酸による腸内細菌繁殖によるV.B12の吸収障害,肝臓内ビタミンC含有量の減少,葉酸の代謝利用の障害などがその発生原因としてあげられている.
ここでは胃切除後貧血の実態ならびに上記の成因の中でも特に重要な問題とされている鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血をとりあげ,最後に胃切除術式とその貧血に対する対策ならびに考え方を述べることにする.
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