Japanese
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臨床研究
ドナー血輸血を行つた生体腎移植5例の経験
Experiance of donor-specific blood transfusion on 5 cases of living related kidney transplantation
三浦 俊治
1
,
岡崎 肇
1
,
高橋 寿
2
,
石崎 允
2
,
小熊 司郎
1
,
神保 雅幸
3
,
田口 喜雄
3
Shunji MIURA
1
1仙台社会保険病院外科
2仙台社会保険病院腎センター
3東北大学医学部第2外科
pp.1079-1083
発行日 1983年7月20日
Published Date 1983/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208393
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はじめに
生体腎移植の前にdonor血輸血(Donor-specific blood transfusion,以下DSTと略す.)を行うことにより移植腎生着率が著しく改善されることはSalvatierra他諸家により近年報告されている1-5).われわれは1981年5月よりリンパ球混合培養法(Mixed lymphocyte culture,MLC)にてStimulating index(S. I.)が高値を示す生体腎移植予定者に術前計画的にDSTを行つてきた.1982年5月11日までに5例のDST施行生体腎移植症例を経験したが,いずれも良好な腎機能を保持している.われわれの用いたDSTの方法は岡崎ら6,7)のマウスの実験結果をもとに,輸血効果の有効成分はリンパ球に存在する,という観点から全血ではなくbuffy-coat分画(白血球を含む血小板液)を使用していることに特徴がある.今回この5症例について報告する.
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