Japanese
English
臨床研究
腸骨動脈病変に対するFemoro-Femoral Bypassの臨床的検討—特に術後steal現象に関して
Steal phenomenon after cross-over Femoro Femoral Bypass Operation
松原 純一
1
,
平井 正文
1
,
河合 誠一
1
,
太田 敬
1
,
瀬古 俊幸
1
,
桜井 恒久
1
,
塩野谷 恵彦
1
,
伴 一郎
2
Junichi MATSUBARA
1
1名古屋大学医学部分院外科
2名古屋大学医療短期大学外科
pp.1627-1632
発行日 1981年10月20日
Published Date 1981/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207819
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はじめに
血管外科の本筋は,本来の解剖学的形態にのつとるように血行再建をする事であるのは言を待たない.しかし症例によつては種々要因から,直達根治血行再建の不可能な場合も多い.こういつた症例に対して,いわゆるExtraanatomic Bypassを作るようになつてから久しい1-6).腹部大動脈及び腸骨動脈の閉塞・高度狭窄病変に対するExtraanatomic Bypassは,Axillo-Femoral Bypass(以下A-F Bypass)2)及びcross-over Femoro-Femoral Bypass(以下F-F Bypass)1)が代表である.患側でのA-F Bypassにするか,良側よりのF-F Bypassにするかの選択は,A-F Bypassは距離が長いのと圧迫のために,閉塞率が高くなるので,できればF-F Bypassが良い.これら術式にもしかし,種々問題点があり,名古屋大学医学部分院外科における症例をもとに,F-F Bypassに関して,特に術後steal現象について検討を加えた.
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