Japanese
English
特集 上部胆管癌の外科
診断のすすめ方
Diagnostic procedures in the study of carcinoma of upper bile duct
秋庭 真理子
1
,
出浦 正倫
1
,
相沢 良夫
1
,
銭谷 幹男
1
,
亀田 治男
1
Mariko AKIBA
1
1東京慈恵会医科大学第1内科
pp.1377-1382
発行日 1981年9月20日
Published Date 1981/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207784
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はじめに
胆管癌は黄疸以外には特徴的所見に乏しく,上部胆管癌も初発症状に黄疸が多い.ほかの症状で発症したものも比較的短期間のうちに発黄し,一旦黄疸が出現すると急速に増強することが多い.上部胆管癌はその解剖学的関係から根治手術が不可能な症例が多いが,黄疸発現以前に症状をとらえ,あるいは発黄初期に胆道精査を行なうことにより早期発見,根治切除の可能性も高まると考えられる.
胆道精査法には種々あるが,胆管癌の診断には不可欠の経皮経肝胆道造影法(PTC),内視鏡的逆行性胆膵管造影法(ERCP)に加え,最近では機種の開発によりその診断能がめざましく向上した超音波検査法やコンピュータ断層法(CT)などがひろく利用されるようになつた.そこで,上部胆管癌の診断,とくに早期発見の手がかりをとらえるために,その臨床像を明らかにするとともに,いわゆる画像診断法といわれる各種検査法による診断の実際について述べる.
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