Japanese
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特集 噴門部癌の特性と外科治療
手術術式の選択
再建法をどうするか
Surgical treatment of cardiac cancer ; reconstructive method
岡島 邦雄
1
Kunio OKAJIMA
1
1大阪医科大学一般消化器外科
pp.1838-1844
発行日 1979年12月20日
Published Date 1979/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407207335
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はじめに
噴門部癌を西1)は食道・胃境界線上より上下それぞれ2cm以内に中心を有する癌と規定し,上部胃癌,下部食道癌と区別して考えその特殊性を検討している.
また噴門部癌については第30回胃癌研究会(1978年1月28日,鹿児島,指宿,世話人,西満正教授)のテーマとしてとりあげられ,診断,病理,治療の3部門が討論され,次のごとき特長を有するものとしてその輪郭が明らかにされた.すなわち,(1)高齢者の男性に多い,(2)進行癌では分化型,限局型が多い,(3)早期癌では隆起型(Ⅰ,Ⅱa型)が多い,(4)食道への進展は浸潤層は粘膜固有層と粘膜下層の共進例が最も多い.(5)食道浸潤の肉眼判定と組織判定の差は限局型で90%が1cm以内,浸潤型で90%が2cm以内であるため肉眼的腫瘍縁から口側切離線は限局型2cm,浸潤型4cm離せば安全である.
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