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特集 逆流性食道炎
食道裂孔ヘルニアと逆流性食道炎
Esophageal hiatal hernia and reflux esophagitis
籏福 哲彦
1
,
渡辺 正敏
1
,
大津 幸世
1
,
石田 薫
1
,
瀬田 孝一
1
Tetsuhiko HATAFUKU
1
1岩手医科大学第1外科
pp.1121-1129
発行日 1977年9月20日
Published Date 1977/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206805
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はじめに
逆流性食道炎は胃全摘,近側胃切除などの術後にしばしば遭遇する合併症の一つであるが,本症の他の成因として食道裂孔ヘルニアが挙げられる.欧米においては食道裂孔ヘルニアが可成りの高頻度にみられ,かつ,種々の合併症を伴うことからその報告は枚挙に暇のないほどみられるが,わが国では体格や食生活の違いに起因するためか,重篤な合併症を伴うことは比較的少ないように思う.
われわれは正常,病態時の噴門機能に興味を抱き,数年来色々の角度から検討を進めて来た.今回は食道裂孔ヘルニアの自験例を中心に,本症の診断・治療上の問題点,逆流性食道炎について若干の考察を加えてみたい.また,本症に関連した動物実験の成績と,手術効果の術中評価を可能とすべく最近われわれの試みている術中胃食道内圧測定についても紹介したい.
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