Japanese
English
臨床報告
副血行路閉鎖手術により改善した猪瀬型肝脳症の1例
Surgical treatment of hepatic encephalopathy due to spleno-renal collaterals
萩原 優
1
,
出月 康夫
1
,
尾形 正方
1
,
田村 仁信
1
,
金杉 和男
1
,
渡辺 弘
1
,
岡部 和彦
2
Masaru HAGIWARA
1
1聖マリアンナ医大第1外科
2聖マリアンナ医大第2内科
pp.529-532
発行日 1977年4月20日
Published Date 1977/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206727
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はじめに
門脈—下大静脈系シャントの存在により,周期的に意識障害をきたす猪瀬型肝脳症1)の治療は困難であるが,肝自体の病変の軽い場合には,外科的にシャントを閉鎖することにより,脳症の軽減が期待できる.
門脈圧亢進症に対する門脈—下大静脈シャント後に頻発する,いわゆるportal systemic encephalopathyが,シャントを閉鎖することによって改善されることが報告されているが,われわれは,最近脾機能亢進を合併した猪瀬型肝脳症に対して,シャント閉鎖術及び脾摘を行ない,脳症の著明な改善をみた1例を経験したので報告する.
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