Japanese
English
特集 手術とHyperalimentation
手術症例よりみた高カロリー輸液の応用—広範囲腸切除症例に対し
The application of intravenous hyperalimentation after massive bowel resection
遠藤 昌夫
1
,
秋山 洋
1
,
北村 享俊
1
,
監物 久夫
1
,
高橋 正彦
1
,
小方 卓
1
Masao ENDO
1
1国立小児病院外科
pp.433-439
発行日 1976年4月20日
Published Date 1976/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206475
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はじめに
広範囲に消化管を切除された症例は,難治性の下痢,消化吸収不全,進行性の体重減少,慢性栄養失調を特徴とする消化管機能不全症候群を呈し,そのrehabilitationおよび新生児にとつてのhabilitationは容易ではない.
小児において,しばしば広範囲に消化管を切除せざるを得ない疾患としては,腸回転異常,内ヘルニア,臍腸管瘻などに伴う腸軸捻転による腸壊死,広範囲の腸管無神経節症,多発性腸閉鎖,穿孔や軸捻転などを伴つた空・回腸閉鎖,および腹部悪性腫瘍摘出術後の放射線照射による腸閉塞や腸瘻などがあるが,最近の術前診断,術前・術中管理の進歩は,これらの患者の直接手術死亡を減少させ,近年,広範囲に消化管を切除された症例は,ますます増加する傾向にある.
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