Japanese
English
臨床報告
Insulinomaの1治験例
One case of insulinoma
小林 重矩
1
,
上田 征八郎
1
,
池田 明生
1
,
松永 章
1
,
中山 和道
1
,
古賀 道弘
1
,
長田 英輔
2
Shigenori KOBAYASHI
1
1久留米大学医学部第2外科
2久留米大学医学部第2内科
pp.753-757
発行日 1975年6月20日
Published Date 1975/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206269
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はじめに
膵ラ氏島腫瘍(Insulinoma)は1927年Wilder etal.1)がhyperinslinismの症例に開腹手術を施行しme-tastatic islet tumorをみつけその相関を証明した.1939年にはGraham et al.2)によりinsulinomaが摘出され,その低血糖発作を消失せしめるのに初めて成功し,それ以来欧米では数多くの症例が報告されており,本邦においても1933年三宅3)の剖検例,1936年楠,棟方4)の臨床治験例を初めとし,本症例の報告が増加している.
われわれの教室ではこれまで2例のInsulinomaを経験し,いずれも手術により治癒せしめている.1例はすでに報告ずみであるが,今回選択的腹腔動脈造影にて,術前部位診断のできた症例を経験したので,若干の文献的考察をまじえ報告する.
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