Japanese
English
特集 外科と血栓
救急処置を要する動脈閉塞症
Acute peripheral arterial occlusive diseases
草場 昭
1
Akira KUSABA
1
1九州大学医学部第2外科
pp.1261-1267
発行日 1974年11月20日
Published Date 1974/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206136
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はじめに
救急処置を要する動脈閉塞症には,1)動脈塞栓症,2)急性動脈血栓症(含,外傷性急性動脈血栓症),3)解離性大動脈瘤がある.これらの急性動脈閉塞症の特徴は,適切な処置を施さない限りほとんどの症例で急速に阻血症状が進行し,ついには壊死に陥るが,一方において,早期診断が適切におこなわれれば,単純な手術で完全に治癒させることができることである.
しかしながら,その外科治療の成績は,発症よりの経過時間,閉塞動脈の性状,ならびに閉塞範囲,他の心血管疾患の合併などによつて左右される.解離性大動脈瘤は,成因,治療方針共に前2者とはいささかおもむきを異にするので,本項では,動脈塞栓症,急性動脈血栓症について,その成因,症状,診断,ならびに治療の要点についてのべる.
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