今月の主題 内科医に必要な末梢血管病変の知識
主な血管病
閉塞性動脈疾患—急性
草場 昭
1
1九大第2外科
pp.314-315
発行日 1976年3月10日
Published Date 1976/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206450
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急性動脈閉塞の約60%は頭蓋内動脈に発生するが,ここでは,四肢の急性動脈閉塞について述べる.四肢急性動脈閉塞症の特徴は,激烈な疼痛を主症状とする重篤な阻血症状が突発し,適切な処置を施さない限り,急速に症状が進行して患肢の壊死あるいは生命の危険にさらされるようになるが,一方においては,早期診断と適切な処置が施されれば,ほとんど完全にこれを治癒せしめ得ることである.本症患者は,まず市中の第一線病院に診療を求める場合が多いが,数日間の経過観察の上,不可逆性変化をきたした後に専門医の手にゆだねられることが少なくない.この点,本症の病態と重症度に対する正しい認識が強く要望される.
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