Japanese
English
特集 外科と感染—その基本的対策とPitfall
外科領域における抗生物質療法—現況と問題点
Selection and use of antibiotics for surgical infections present status and problems
石引 久弥
1
,
佐藤 次良
2
,
牛島 康栄
2
Kyuya ISHIBIKI
1
1川崎市立井田病院手術部
2川崎市立井田病院慢性疾患部
pp.651-658
発行日 1973年5月20日
Published Date 1973/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205803
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はじめに
Penicillinにはじまる抗生物質療法は外科領域の感染症に対しても重要な治療手段となつている.起炎菌を決定して,その薬剤感受性に基づいて抗生物質を選択し,適正な投与量,投与法,投与期間をとることが教科書的指針とされている.しかし具体的に実施するとなると,いくつかの問題点が出てくる.その1つは生体における細菌学,薬物学的な理論的な裏づけが不十分であることにもよるが,次々と登場する抗生物質と市販名が臨床医を混乱させていることも見逃せない.このような観点から,現況と問題点,具体的な方針などにふれてみたい.本文が抗生物質療法の実際に役立てば,幸いである.
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