クリニカル・カンファレンス
潰瘍性大腸炎をどうするか
牧野 永城
1
,
新井 健之
2
,
池内 準次
3
,
矢沢 知海
4
,
細田 泰之
5
1聖路加病院・外科
2川崎市立病院・外科
3慈大・長尾外科
4東女医大・消化器病センター
5東大分院・外科
pp.1718-1735
発行日 1972年12月20日
Published Date 1972/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205720
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≪症例≫
患者40歳の女性.昭和44年11月頃より排便にさいし,紙に血がつくようになつた.その後,肛門出血が強くなり,某医に坐薬による治療などをうけたが,軽快しなかつた.
昭和45年5月,ある診療所を訪れ,直腸鏡検査で,表在性潰瘍を認め,生検を行ない,潰瘍性大腸炎と診断されている.この頃より,下血と共に粘液の排出がみられるようになつた.プレドニンの内服または注腸による治療をうけ,一時症状が改善したこともあつたが,間もなく再び増悪した.昭和45年7月中旬より,38〜39℃の発熱と頻脈がみられるようになり,便通は水様,血性となつた.
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