Japanese
English
特集 胆道外科のPitfall
胆石症診断の落し穴
Pitfall on diagnosis of cholelithiasis
綿貫 重雄
1
,
和賀井 和栄
1
,
小幡 五郎
1
,
大原 啓介
1
,
木村 靖宏
1
,
橋場 永尚
1
Shigeo WATANUKI
1
1千葉大学医学部第1外科
pp.1037-1043
発行日 1972年8月20日
Published Date 1972/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205651
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はじめに
診断上の見落しとか,適応を間違つたという経験は誰にでもあると思う.それを落し穴とすれば,知らずに落つこちることもあろうし,十分警戒しても落つこちることもあろうし,また警戒し過ぎて穴ならぬ石に蹴つまずくこともあるであろう.時には落し穴というよりも,自ら墓穴を掘るといつた方が適切な場合もないとはいえない.ところで,"こんなことが何故気がつかなかつたのか"というようなこともある.しかし結果からみて"何だこんなものを!"というのは易しい.クイズの答をみてから解くようなものであるから.しかし,われわれが日常直面するのは,どうやつても予め答えを知ることのできぬ問題である.ところで,他人の失敗を聞いてもそれほどためにならないこともある.それは正答つきの問題集に似たところがあるから.そういうことを前提においた上で,落し穴をさがしてみよう.
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