Japanese
English
脳外科
99mTcO4 Brain Scanningとの相関よりみたRISA Cisternogram—新しい脳外科的診断法としての臨床的意義
Diagnostic evaluation of the combine method brain scanning and RISA cisternogram
坪川 孝志
1
,
大井 美行
1
,
中村 哲三
1
,
森安 信雄
1
Takashi TSUBOKAWA
1
1日本大学医学部脳神経外科
pp.519-526
発行日 1972年4月20日
Published Date 1972/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205586
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緒言
脳神経外科領域において,Technetium-99m PertechnetateによるBrain Scanningの診断的価値は高く,その解析にも著しい進歩がみられ,ことに多発性腫瘍などの診断にさいしては,脳血管写,脳室写の読影に多くの示唆を与えてくれることは周知の事実である.脳腫瘍例におけるBrain Scanningで,60〜90%の高率にpositive scanがえられるが,この方法のみでは単に陽性像をうるに過ぎないということが,Brain Scanningの診断価値を論ずる場合注意すべき点である.いまcrescent configurationという硬膜近傍の陽性Scanning像を例にとると頭皮の損傷,感染,手術後の状態,Pachymeningitis,脳硬塞などの間で十分な鑑別ができないことはWilliamsら(1965)が指摘しており,われわれも日常遭遇していることである.また水頭症を伴う例では,脳室に一致するCold spotがみられるが,これは等感度法などの操作を応用しない場合はBrain Scanningで陽性所見といい難く,equivocalな所見というべきであろう(久田,藤田,坪川1966).
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