Japanese
English
論説
腸管の癌の臨床病理学的検討
Clinico-pathological study on the intestinal carcinoma
山際 裕史
1
,
竹内 藤吉
2
,
大西 武司
2
,
稲守 重治
2
,
堀 英穂
2
,
岡林 義弘
3
,
伊東 敬之
3
,
西村 誠
4
,
大西 長昇
5
,
大杉 紘
5
,
山崎 泰弘
5
,
中川 潤
5
Hiroshi YAMAGIWA
1
1三重県立大学医学部病理学教室・中検病理
2伊勢市立総合病院外科
3三重県立大学医学部第1外科
4遠山病院内科
5大西病院
pp.1507-1515
発行日 1971年9月20日
Published Date 1971/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205448
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はじめに
腸管に発生する癌は,胃の場合のそれに比較して,手術成績の良好なことが知られている.その理由のひとつは,胃では特有の低分化型の癌であるadenocarcinoma tubulareがあつて,その修飾型である,浸潤も早く,腹腔内播種をきたしやすいadenocarcinoma(tubulare)mucocellulareがかなりの頻度を占めること,胃炎,胃潰瘍と臨床症状の類似することなどが原因である.胃の癌のもうひとつのtypeは,腸上皮化生粘膜に生ずるもので,その発生,進展の様式が,腸管の癌にかなり類似する.
本稿では,腸管の癌について,発生,進展,臨床所見との関連について,若干の考察を加えたい.
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