Japanese
English
症例
腸管の非上皮性悪性腫瘍の2例—消化管非上皮性腫瘍の統計的観察
Two cases of non-epithelial malignant tumor of the intestine
山際 裕史
1,2
,
稲守 重治
3
,
大西 武司
3
,
竹内 藤吉
3
Hiroshi YAMAGIWA
1,2
1三重県立大学医学部病理学教室
2三重県立大学医学部中検病理
3伊勢市立総合病院外科
pp.1647-1652
発行日 1971年10月20日
Published Date 1971/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407205463
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はじめに
消化管に発生する腫瘍の大半は上皮性のものであり,非上皮性のものはいずれの部分においても比較的まれである.腫瘍は組織源となるものがあれば,いかなる部分からでも発生し得るにもかかわらず,臓器,組織によつて,その発生頻度を著しく異にする.消化管では,平滑筋由来のものがその大半(非上皮性腫瘍の)を占め,リンパ節由来のものがこれにつぎ,結合織,脂肪織由来のものがこれにつぐ.しかしながら,これら各腫瘍にあつても,部位によつて,その頻度がかなり異なる.腸管では,非上皮性腫瘍は小腸末端部に,上皮性腫瘍は大腸に多いという傾向がある.
本稿では,消化管の非上皮性腫瘍の統計的観察と,とくに腸管の非上皮性悪性腫瘍についての若干の考察を加えることとする.
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