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特集 外科と消毒と感染予防
自験結果から推奨する術前の手洗い方法
Manual for surgical handwashing based on the microbial counts of operating room nurses
山村 義孝
1
,
小寺 泰弘
1
,
伊藤 誠二
1
Yoshitaka YAMAMURA
1
1愛知県がんセンター消化器外科
キーワード:
術前手洗い
,
ポビドンヨード
,
グルコン酸クロルヘキシジン
Keyword:
術前手洗い
,
ポビドンヨード
,
グルコン酸クロルヘキシジン
pp.1185-1191
発行日 2001年9月20日
Published Date 2001/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904565
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術前の手洗いにおいては,一過性菌だけではなく常在菌をも可及的に少なくしておく必要がある.術中の手袋損傷の研究では,被験者の13.3%に損傷がみられ,手術時間が3時間を超えると有意に増加した.また,ブラシ使用の有無別にポビドンヨードとグルコン酸クロルヘキシジンを用いた手洗いの研究から,ブラシの有無とは関係なくグルコン酸クロルヘキシジンの成績が良好であった.
以上より,推奨しうる手洗い方法は「グルコン酸クロルヘキシジンによる4分前後の手揉み洗い」であり,長時間手術の場合には手術途中での再度の手洗いが必要である.またエタノールローションによる擦式消毒法を追加するのも有力な方法と思われる.
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