第69回日本外科学会総会印象記
消化器外科領域
草間 悟
1
1東京大学医学部第一外科
pp.1279-1280
発行日 1969年9月20日
Published Date 1969/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204942
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満開の桜の花にかこまれた北の丸公園内の武道館を中心として,九段会館,千代田公会堂,科学技術館の四会場で4月11日から3日間にわたつて第69回日本外科学会総会が開かれた.
各大学に吹き荒れている大学紛争の余波をうけて演題中止やら,いつも見る顔がみられないという淋しさはあつたが,成果をおさめて無事に学会が終了したことをよろこびたい,内定しかかつていた外科専門医制度は急に広く反響をよび,評議員会においても,また総会議事においても強い反対の声があがり,今後広く研究をかさねたうえで,再検討を加えることになつた.外科専門医制度は昨年の評議員会で一部可決されたのであるが,これにこだわらずに,これからこの資格をとるであろうと目された若い外科医の声に耳をかたむけるという態度は外科学会の進歩というべきであろう.
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