Japanese
English
外科的立場からみた内分泌疾患の治療
内分泌の立場からみた膵疾患の外科
Pancreas surgery from the endocrinological point of view
本庄 一夫
1
,
水本 竜二
1
Ichio HONJYO
1
1京都大学医学部第1外科教室
pp.801-808
発行日 1969年6月20日
Published Date 1969/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204870
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はじめに
内分泌の立場から外科的に膵疾患を観察する際に,内分泌臓器としての膵疾患と,外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動との二種が考えられる.内分泌臓器としての膵疾患には,その欠落症状を代表するものとして膵全剔及び膵切除後糖尿病があり,機能亢進症と考えられるものにはインスリン過分泌によるInsulinoma,ガストリンの過剰分泌によると考えられるZollinger-Ellison症候群或は水様下痢を特徴とするVerner&Morrison症候群があげられる他,セロトニンやグルカゴンを分泌するラ氏島腫瘍も報告されている.
外分泌臓器としての膵疾患における内分泌的変動に関しては,膵炎におけるカリクレイン,グルカゴン等の関与や,下垂体,副腎皮質系や副甲状腺との関係,更に胃液分泌亢進や消化性潰瘍の発生等が論じられている.
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