臨時増刊特集 身体所見のとり方と診断のすすめ方
●全体的な把握
I.At a glanceの診断
5.内分泌科の立場から
尾形 悦郎
1
1東大第1内科
pp.696-698
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203634
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巨人症,(成長ホルモン欠損による)こびと症は言うまでもなく,Basedow病,Cushing症候群あるいは他の内分泌疾患についても,熟練してくれば,at a glanceでその診断についてのclinicalimpressionのえられる場合が少なくない.ついで,このclinical impressionを支持する,あるいは除外する身体所見および検査室所見を集めるという作業に入るわけである.内分泌疾患の多くについて,ある特定の疾患が疑われさえすれば,最近の内分泌学の進歩により,時間と費用はかかるが,正確な診断に到達することはそれほどむつかしくない.したがって実地臨床上,内分泌疾患診断の過程で,その最初のきっかけをつくるclinical im-pressionがとくに大切になってくる.以下,比較的頻度の多い内分泌疾患に対象を限定し,解説をすすめる.
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