Japanese
English
特集 膵・胆・肝の外科
胆石の形成機序について
Mechanism in the formation of gallstones
松倉 三郎
1
,
富田 一男
1
,
松永 睦郎
1
Saburo MATSUKURA
1
1日本医科大学松倉外科教室
pp.1169-1176
発行日 1968年7月20日
Published Date 1968/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204648
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
胆石の成因ならびに形成機序については,今日われわれは,多くのすぐれた業績に接することができる.まず,Naunyn1)−3),Aschoff4)以来,胆石は核または既成の胆石のまわりに胆汁成分が沈着して成長増大し,層状構造はその反復成長の過程を示すものであると考えられてきた.
これに対し,Sweet5)およびWeiser6)らは,胆石はまず病的胆汁中に,ある大きさのコレステロール・ゲルの凝塊が生じ,これがその後,界面から内方に向つて結晶化すると考え,このさい見られる層状構造はLiesegang現象によつて生じたものと主張した.
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.