Japanese
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論説
各種縫合糸の比較—とくに高純度ポリビニルアルコール(PVA)による吸収性縫合糸を中心として
Comparative study of various surgical sutures: Especially concerning the dissoluble sutures employing highly purified polyvinylalcohol (PVA)
秋山 太一郎
1
Taichirô AKIYAMA
1
1日本医用高分子材料研究所
pp.1615-1622
発行日 1967年11月20日
Published Date 1967/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204464
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はじめに
縫合糸の理想とするところは術後糸本来の役目をはたしたら自から消えうせることである.そして生体に対して為害性が全くなく,強く,結びやすく,消毒滅菌操作もやりやすいものであるべきである.それでは一体今日の縫合糸はどのようなものがあり,この中で吸収性縫合糸はどのような位置をしめているか,これまでとりあげられたもの,または可能性のあるものをひろいあげて,まとめてみると第1表のようになる.この中で吸収性を標榜しているものはCatgut糸1),Collagen糸3),アルギン酸糸などである.この中でCollagenとアルギン酸は縫合糸としてまだ決定的なものではなく.いわば可能性のあるものである.今日吸収性縫合糸の生い立ちは第1表からもわかるように全部天然物を加工したものであつて,純合成のものはまだ実用になつていない.それでは吸収性縫合糸3種についてその特色をあげてみると
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