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特集 救急患者の取扱い方
四肢骨折の救急処置
Emergency treatment of fractures in extremities
本多 純男
1
Sumio HONDA
1
1関東労災病院整形外科
pp.929-936
発行日 1967年7月20日
Published Date 1967/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204347
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はじめに
四肢骨折の救急処置は,処置する側の設備,状態によつてたいへん影響される.もちろん患者の状態によつて左右されることは当然のことだが,いくら高等な技術をもち,理想的な処置をしようとしても,機械などが不足であれば,なにもできないことすらある.であるから,その診療機関の設備(人員を含めて)と,患者の状態—合併症の有無,老人か子供かなど—とそれにあわせて,その骨折のより正確な診断とその予後の判断をし,治療の内容を決める.
これは,骨折にかぎつたことではないが,そういう思考を比較的短時間のうちに行ない,治療に移るべきだと思う.比較的とあえていうのは,骨折そのものの治療は,寸刻を争うものはまれであるからで合併症のあるときはそのかぎりではない.
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