読影のポイント
脳波の読み方—(8)頭部外傷の脳波
喜多村 孝一
1
1東京大学医学部脳神経外科
pp.1284-1291
発行日 1966年9月20日
Published Date 1966/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204096
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少なくとも意識が障害される程度の頭部外傷をうけたものは,外傷急性期にはほとんど全例がなんらかの脳波の異常を呈する.
受傷の直後にどのような脳波がみられるかは,実際にはそのような時期での脳波検査が不可能なため.なかなか知ることができなかつた.動物実験によれば,受傷後の数分間は脳波は平坦になることが知られていたが,近年になつて,ボクシングの際のノックアウトのように期待できる急性頭部外傷について,受傷の直後に脳波検査を行なう機会にめぐまれるようになり,人においても受傷の直後は脳波は著るしく平坦化していることがわかつた.これに引続いて数分以内にび漫性徐波が現われる.
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