特集 腫瘍の外科
研究と報告
耳下腺腫瘍について
原田 実
1
,
池田 忠輝
1
,
塩田 良彰
1
,
畑 穆
1
,
高瀬 浩
1
1福島県立医科大学本多外科学教室
pp.1025-1029
発行日 1966年8月20日
Published Date 1966/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407204047
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耳下腺腫瘍は必ずしもまれな疾患ではないが,腫瘍剔出を行なうと,ときに顔画神経を損傷し顔面神経麻痺をきたし,不愉快な醜形をきたすことがある.したがつて手術それ自体は必ずしも困難ではないが,術後の神経麻痺を恐れ,一般に本症の手術に対し積極的でないようである.
われわれも本症に対しては今日までそれほど積極的ではなかつたが,最近腫瘍剔出時顔面神経を切断したので神経縫合を行ない良好な結果を得たことより,本症に対しては積極的に手術療法を行なうべきと考え,教室において昭和34年より昭40年5月まで取り扱つた耳下腺腫瘍症例について検討を行なつた.
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