Japanese
English
論説
原発肝癌の統計的観察
Statistical observation of primary hepatoma
清水 準也
1
,
河島 隆男
1
,
神村 政行
1
,
増川 禎彦
1
,
仙波 春樹
1
Junya SHIMIZU
1
1岡山大学医学部田中外科教室
pp.757-764
発行日 1966年6月20日
Published Date 1966/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203994
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はじめに
本邦における肝癌の発生頻度は,南アフリカのBantu族,熱帯地方,極東諸国とともに高いとされ,宮地1)らの剖検例による調査では,胃癌,白血病,肺癌,子宮癌についで第5位を占めている.しかし従来肝悪性腫瘍は外科における死角とされ,実際原発性肝腫瘍の診断はきわめて困難であつた.最近は肝生検,腹腔鏡,門脈撮影などにより,比較的早期診断や早期治療が施行される傾向にあり,しかも肝切除術式が諸家により確立された観がある.しかしながらわが教室における症例は殆んど根活手術不能であり.肝腫瘍の早期診断の必要性を切実に感じた.
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