簡易検査法
血清学的簡易検査法(1)
鈴田 達男
1
1東京医科大学細菌血清
pp.486-489
発行日 1966年4月20日
Published Date 1966/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203942
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これまでの血清学的検査法の観念では,たくさんの試験管を立て,巧みな手さばきで目盛ピペットを操つて独特の倍数希釈を行ない、恒温槽や冷蔵庫中に長時間放置して反応させるのがふつうであつた.しかし最近の臨床検査の簡易化の傾向はわれわれの領域においても例外でなく、きわめて簡単な方法で手問もかからず,短時間に結果が判明し,しかも標準法にくらべて感度もそれほど悪くない検査法が用いられるようになつた.その上市販されている製品は必要な試薬,器具などがすべて一組になつて箱解におさめられており,しかも,試薬はすべて調整済であり,器具は使用後使いずてできるようになつているので、準備や後片附けに要する時間や手間を省け,セットの箱を開けたら机の片隅でも検査ができるようになつているので,スペースの節約にもなり,中小病院のみならず大きな病院の中央検査室においても,少数の人員で多量の検体をあらこしするスクリーニングテストに便利に用いられている.
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