MEDICAL Notes
頸椎損傷/交通外傷の死亡時間
pp.95
発行日 1966年1月20日
Published Date 1966/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203869
- 有料閲覧
- 文献概要
運転者のwhiplash injuryをはじめ,交通事故その他による重症頸椎損傷が,ふえているようである.HoustonのBaylor大学,V A Hospでは,(1)レ線で骨折脱臼なきもの,(2)骨折・脱臼あるものの2群に区分し,それをさらに,(a)神経症状なし,(b)改善しつつある部分的神経障害あり,(c)増悪しつつある部分的神経障害あり,(d)部分的神経症状固定,(e)脊髄横断というように細分している.(1)(a)は保有療法,牽引療法でよい.(1)(b)で急性型なら前と同じ療法,慢性型ならmyelographyで圧迫の有無を見,必要あらば手術,(1)(c)の急性型はGol(J. Trauma 5:379,1965)のいうように,注意が必要.まず安静,牽引,時間ごとに神経症状を見よ.3〜12時間のうちに改善なければemergency myelography,適応にはすぐ手術.亜急性型は12〜24時間おなじ治療を加え,よくなければ手術.(1)(d)の急性型は牽引.12〜24時間で改善なければmyeloを行ない必要なら手術.(1)(e)は急期型なら牽引2〜3時間,不変ならemergency myelo,必要なら手術.亜急性,慢性型には手術は不要.(2)(a)急性亜急性はつよく牽引,3〜6時間で重量をへらしてみる.骨折ならlaminectomyが必要のこと少なからず.
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.