特集 腹部外科の臨床
研究と報告
総腸間膜症の1例
大湾 朝忠
1
,
山内 譲
1
1熊本大学医学部放射線医学
pp.1275-1277
発行日 1965年9月20日
Published Date 1965/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203757
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総腸間膜症は胎生時における腸管発育不全に基づく抑制奇形の一つであつて,腸管の異常走行を示すものである.
本症がはじめて報告されたのは1850年Bender1)の乳児剖検によるもので,爾来剖検および手術時偶然発見された症例の報告は枚挙に遑がないが,生前または術後にレ線検査のみで本症を診断し得たのは,1924年Alts-chul2)の報告を以て嚆矢とする.
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