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特集 腹部疾患縫合不全
結腸癌および直腸癌手術の縫合不全
Leakage following operatons upon the colonic and rectal cancer
中山 恒明
Komei NAKAYAMA
pp.729-731
発行日 1965年6月20日
Published Date 1965/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203632
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緒言
私がこのテーマについて執筆したのは私には私が大学を卒業した間もなくの頃いやな思い出があるのでその後とくに注意してこの方面の安全性に工夫をこらしていたという点と今日のように抗性物質が発達した時代になつても結腸癌切除後の縫合不全は時に発生するしその結果として患者が死亡する場合のあることを最近2,3耳にしたのでどのような考えでどのような手術を行えば患者の生命を失なわずにすむかという点を皆様の参考までに記載することとした.
ここのテーマにある結腸癌手術と直腸癌手術とはまつたく違つた型の手術が通常行なわれている.結腸癌の根治手術はそれが廻盲部であつても上行,横行,下行結腸であつてもS字状結腸でも原則的には結腸切除である.しかし直腸癌の場合には原則的に直腸切断術である.したがつてその各々について詳しく図解説明は誌面の都合上不可能であるからそれは拙著「消化器外科手術」第3巻(金原出版会社)を講読願うことにして簡単な要点だけを記載する.
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