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講座 境界領域
Reticulosarcoma(細網肉腫)のレ線像と組織像(その1)
Radiographic and histopathological appearance of reticulosarcoma
伊丹 康人
1
,
赤松 功也
1
,
東海 敏夫
1
Yasuto ITAMI
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Tokyo Jikei-kai Medical College
pp.1350-1356
発行日 1964年10月20日
Published Date 1964/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203445
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はじめに
本腫瘍は古来からまことに議論の多い腫瘍である.Ewing以前は,この種の腫瘍はすべて円形細胞肉腫として一括して論ぜられたものである.
1921年James Ewingは臨床的・レ線的特徴,放射線の感受性の強いこと,さらにその組織像が既知のいかなる骨肉腫・骨髄腫とも異なる円形細胞肉腫の形態を呈していることから本腫瘍が血管内皮系の細胞から発生するとの考えに到達し,1つの独立疾患として"diffuse endothelioma"または"endothelial myeloma"of boneなる名称を附した.それ以来もつばらEwing's sarcomaなる名称のもとに,Ewingが記載した諸点に一致しないものまでが一緒に論ぜられるにいたつた.
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