Medical Notes
脳障害と内臓脂肪変性,他
pp.774-775
発行日 1964年6月20日
Published Date 1964/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203353
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SydneyのRoyal Alexandra Ho-sp.for Childrenで,1959〜1962年間に21例の特異な疾患が観察された(Reye, R.D.K.:Lancet 2:749,1963).生後5ヵ月から8.5歳までの男7,女14の児童.はじめセキ・咽頭痛・耳痛・鼻汁など軽症ではじまり,1〜3日後または1〜3週後,かなり急に悪化し,つよい嘔吐・無関心・昏睡・ケイレンを呈し,半数あまり上気道感染症状があり,呼吸不規則,発熱などがあつて入院1〜2.5日のうちに17名が死亡したというのである.
ケイレンはfit,focal twitching,tetanic spasm, o,pisthotonusなど一定でない.また治療に抗し抑制しにくい.吐物は暗褐色.昏睡になると嘔吐はやむ古多くは肝触知,やや硬い.筋トーヌス・腱反射は同一患者でも時によつて亢進または低下す.瞳孔散大し対光反射消失す.体位は肘を屈曲,脚を伸展,手を握り,特異である.呼気はケトン臭あり.4例に皮膚発疹があつた.ピンク色丘疹で痂皮をつくることもある,生存わずか4名のみ.髄液<25Hng/100mlでいちじるしく低いのが通例.血糖62mg以下7例で,他は正常かやや高い.血液尿素は被検12例のうち,9例が40mg以上で,これは脱水の結果ではない.
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