講座 患者管理
1.術前検査を中心として
安冨 徹
1
1国立京都病院外科
pp.90-93
発行日 1964年1月20日
Published Date 1964/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203241
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はじめに
近年外科手術の適応がしだいに拡大され,過去においては過大と考えられたような侵襲が敢行されるようになつた.しかし,他方において手術による直接死亡は逆に減少の一途をたどつている.これは術前・術中・術後における外科医および麻酔医の患者管理についての慎重な努力のたまものにほかならない.しかしなおこの領域にはまだ未解決の問題点が少なからず残されていることは,われわれ実地外科医の共通のなやみでもある.
今月号から数回にわたつて,患者管理についての講座を担当するように依頼された.わたくしごときものが,「講座」の担当など,とんでもない話であるが,実地医家の一人として,わたくしどもの患者管理のroutineを御披露して,読者諸賢の御批判を仰ぎたいと思つて敢えて筆をとることにした.
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