特集 整形外科症例集
血管腫瘍と骨長径成長
大谷 清
1
1慶応義塾大学医学部整形外科学教室
pp.1347-1351
発行日 1963年10月20日
Published Date 1963/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203179
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四肢偏側性肥大症と血管腫瘍を合併する疾患はBusche(1827)の報告が文献第1例だといわれる.1900年Klippel & Weberは四肢偏側性肥大症と血管腫瘍とを明瞭に関係づけてからKlippel-Weber病と称して今日に知られる疾患となつた.
Bum(1901)および岸川(1936)は実験的に四肢にうつ血を起し実験側が対照側に比し骨長径成長の増進を来たすことを実証している.私は最近四肢に血管腫瘍を有し同時に同側が偏側性に肥大した,Klippel-Weber病とも称すべき4例を経験した.Bumおよび岸川らの実験をうらずけるものとして報告し,血管腫瘍と骨長径成長との関係について少しく考按を加えたい.
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