特集 整形外科症例集
分裂膝蓋骨の1例
奥村 堯
1
,
稲川 勝義
1
1市立芦屋病院外科
pp.1323-1325
発行日 1963年10月20日
Published Date 1963/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407203174
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本疾患は膝蓋骨が2個以上に分裂している特有な変形をいい,1883年Wenzel & Gruberが屍体解剖によつて両側膝蓋骨の対称的な分裂を認め,Bipartition der Patellaと命名発表したのに始まり,1902年JoachimsthalがX線学的検査により始めて生体の分裂膝蓋骨を観察した.本邦においては,1928年中村によつて第1例が報告されている.
われわれは,左膝関節部痛の訴えにて来院した患者に分裂膝蓋骨をX線学的に発見,観血的骨片摘除術を施行し,治癒せしめ得た1例を経験したのでここに報告する.
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