Japanese
English
手術手技 私のくふう
有痛性分裂膝蓋骨に対する経皮的drilling法
Percutaneous Drilling for Painful Bipartite Patellae
井上 恵介
1
,
塩見 俊次
1
,
三馬 正幸
1
,
島屋 正孝
1
,
玉井 進
1
,
藤沢 義之
2
Keisuke Inoue
1
1奈良県立医科大学整形外科学教室
2奈良新大宮整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Nara Medical University
キーワード:
分裂膝蓋骨
,
patella partita
,
経皮的ドリリング
,
percutaneous drilling
Keyword:
分裂膝蓋骨
,
patella partita
,
経皮的ドリリング
,
percutaneous drilling
pp.1191-1195
発行日 1991年10月25日
Published Date 1991/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900450
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抄録:有痛性分裂膝蓋骨に対して過去に報告のない経皮的drillingを行い良好な成績が得られているので報告する.これまでに本法で治療した症例は10例で,全例男子で16歳以下である.X線分類ですべてSaupeのIII型であった.drillingは皮膚切開を加えずにイメージ透視下に経皮的に直径1.0~1.5mmのKirschner鋼線を用いて膝蓋骨の外側上部より行った.術後は4週間ギプス固定を行うが,とくに免荷は行わない.最年長の1例2膝を除き骨癒合は良好であった.術後2カ月頃より分界部は不鮮明となり,3ヵ月でほぼ完全に癒合する.臨床的には,全例において術前にみられた運動痛や圧痛などが消失しており,良好な結果を得ている.
経皮的drillingは骨移植術や骨片摘出術に比べて侵襲が小さく,荷重面の減少や伸展機構の損傷も少ない.また,後療法も容易でありスポーツの制限期間は短く,若年のスポーツ選手などには大変優れた方法である.
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