Japanese
English
症例
頸髄損傷の際に見られる体温異常とその対策について
On the abnormal body-temperature in the case of the lasion of the cervical spinal cord and its tretment
原田 真夫
1
Tadao HARADA
1
1いすゞ病院整形外科
1Orthopedic clinic of Isuzu Hospital
pp.358-360
発行日 1961年4月20日
Published Date 1961/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407202748
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緒言
頸髄損傷に特有な症状の一つに体温の異常がある.この体温異常は毎常起るものとは限らないが,しばしば異常に高い体温,時として異常に低い体温を見ることがある.しかしながらこの体温異常に対しては,まだその適切な対策について述べられたものなく,単に生命の危険に対する警鐘とされている.
頸髄損傷はそのほとんど大部分が頸椎の骨折,脱臼等に合併する鈍力によつて発生するものであつて,戦時等を除いてはそれ程多く発生するものではない.しかしながら近年スポーツの隆盛とともに,水泳,ラグビー等によるものも少くなく,また交通災害,産業災害によるもの等最近では必ずしも稀有のものとはいえないうよである.
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